【母が600万円の詐欺被害に】国際ロマンス詐欺の手口と経験談【生々しさ注意】

この記事は以下に当てはまる人にオススメです。

  • 親が最近SNSを始めたばかり
  • 親がネットに慣れていない
  • 親が離婚していてパートナーがいない
  • 家族が知らないうちに詐欺に遭わないようにしたい
  • 自分は40歳以上の独身である
  • 自分は未亡人である
  • 国際交流が好きである
  • 好きな人のために尽くすタイプである
  • 困った人がいたら助けてあげたいと思うタイプである
  • 最近ネットで仲良くなった海外の軍関係者がいる
  • ネットで知り合ってから現在は結婚を約束してくれる外国人がいる

本記事の内容

  • 国際ロマンス詐欺とは
  • 母の身に起きた悲劇
  • 決して他人事ではいられない理由

今回は国際ロマンス詐欺の手口と経験談について話します。

 

実はこのお盆の一週間で僕の母の身に大変なことが起きてしまいました。

国際ロマンス詐欺という緻密な手法で

600万円以上の詐欺被害に遭いました。

 

詐欺に詳しい僕でさえも驚くレベルに手が込んであって

僕の母も決してバカではなく賢いタイプなのですが、

今回の件で実家の貯金がなくなり母も友達から300万円以上の借金をしてしまいました。

母もかなり精神的ダメージを負っていますし僕も実家がなくなって破産するのではと

気が気でなくて夜も寝付けませんでした。

 

国際ロマンス詐欺はオレオレ詐欺とは違って日本ではほとんど認知されておらず、

またSNSの普及に伴いネットに慣れていない中高年層の女性(特に独身や未亡人)が

良心につけ込まれて多額の国際送金や税関の支払いを要求されるので

知らないうちに身内や友達が被害者になってしまう恐れがあります。

 

今後、ネットによって国同士の距離が縮まってくるとますます多発すると思われるので

本記事で経験談を交えて注意喚起させていただきます。

 

国際ロマンス詐欺とは

オレオレ詐欺を聞いたことはあっても国際ロマンス詐欺は初耳の方も多いのではないでしょうか。

こちらで分かりやすい説明を引用させていただきます。

インターネット上の交流サイトなどで見知らぬ外国人(詐欺師)からの友達申請、詐欺師は数週間で恋人や結婚相手になったかのように振る舞い、様々なストーリーで金銭を要求してきます。

送金してしまった場合は、現状では事後に金銭を取り戻せる対策はほとんどありません。

具体的な手口については以下の通りです。

Facebook等のSNSなどのソーシャルメディアやデートサイト、語学交流サイトなどを通じて知り合ったあと、

メッセンジャーやメール、スカイプや電話などを使って交流を深め、ロマンティックな甘い言葉を連発して、

あたかも恋愛しているかのような気分にさせたり結婚を約束する場合もあります。

ここから本題に入っていきます。

金銭要求の話をするまでに数日から数か月(時には一年以上)を経て、信頼関係を構築した上で、

大きな仕事が入った、病気になったなど、身辺状況が変わる出来事や事故が発生したことを切り出し、

様々な理由をつけて、金銭を一時的に立て替えてほしいという状況を作り、

更には出来事や事故を信用させるために、偽造の契約書やパスポートなどを見せることも多いです。

この後も非常にひどいです。

そして近々日本に会いに行くことを匂わせ、会った時に返金すると約束するが、

当日に事故や事件が起こって当然来日しません。

そのまま連絡がなくなる場合もあれば、

仲間の詐欺師が友人や弁護士を装って登場して恋人を救うためと騙し、

更に金銭を送金させることもあります。

 

詐欺師の肩書きは以下のパターンがあります。

  • シリアやカブールなどの紛争地域に駐留中の米軍高官、米軍人、米軍医師
  • エンジニアや国際貨物船乗務員(船長・船舶エンジニア)
  • 自営業や起業準備中
  • 外国で親族が残した遺産を相続する
  • 妻と生き別れ、子供2人、高齢の母と暮らしている

 

送金要求理由も設定されていて、公的機関や第三者を装って請求されたりします。

トラブル発生後の連絡は、殆ど第三者(架空の人物・会社)からで、恋人役は(虚偽の)トラブル設定を信じさせるために補足的に連絡してくる程度になります。

  • こっそり持ち出そうとした多額の現金(結婚資金)が税関に見つかり拘束される。
  • 海外から日本に送った荷物に多額の現金を隠していたことを中継国である国の税関に見つかり、罰金を払わないと配送が継続できない。
  • 日本での開業資金として持参した現金が、テロ資金と疑われ、没収されてしまう。
  • 海外で一時滞在中、交通事故・急病となり意識不明。
  • 難病にかかった子供の治療費が足りず途方に暮れている。
  • 商談が成立すれば数億ドルの収入が得られるが、手付金が足りなくなる。
  • 海峡を航行中、海賊に襲われ、島に緊急寄港した。このままでは危険なので、荷物だけでも国際宅配便で送るので預かって欲しい。

引用元:ストップ!国際ロマンス詐欺

 

 

母の身に起きた悲劇

母が詐欺師と知り合ったのは7月中旬なので1ヶ月ほど前です。

僕の母は中国出身なのですが中国人が多く集まるビジネスコミュニティに入っていて、

WeChat(中国版LINEと思っていただければ)のグループにも参加していました。

このビジネスコミュニティ自体は健全で、良い人もたくさんいて母も楽しんでいましたが

ある日このWeChatのグループ内の見知らぬメンバーから友達申請がしつこく来ていました。

 

母は普段は疑り深い性格なのでネット経由で人と出会うことは絶対にしないのですが

このグループ内のメンバーだし何度も申請が来るからと受け入れてしまいました。

相手はどうやらカナダ在住の日本人らしいのですが経歴が非常に優秀で

海軍艦隊や国際貨物船を管理する船舶エンジニアだそうです。

 

かなり責任の重い仕事を任されていてめちゃくちゃ稼いでいる感じでした。

そんな人が母に友達申請したのも、母のアカウント写真に一目惚れしたからだそうです。

僕が言うのも何ですが母は50代前半であっても普段から美意識が高く

同年代の女性と比べたらかなり若くて綺麗な方だと思います。

 

そしてその相手はチャラい感じではなく非常に品格のある話し方をしていて

疑り深い母でさえも彼のことを信じるようになってしまったのです。

というのも、彼は日本人でありながらカナダ在住なので英語もペラペラで

船舶エンジニアという立派な仕事をしていて

さらにはなぜか中国語も非常にうまいという秀才ぶりでした。

 

母が日本語交じりの中国語でメッセージを送っても一切日本語を返さず、

中国語を相当勉強してきた僕でも驚くレベルに器用な中国語を彼は返してきます。

母も最初は「この人は本当に日本人なの?」と不思議に思っていましたが

中国語ができる理由をきくと彼は以前に中国の会社で仕事をした経験があって

それがきっかけで中国語を習得したそうです。

 

船舶エンジニアの日常についても話してくれて、

さらには文章からにじみ出る品格と器用な語学力を見て

母は「この人は本当に真面目で知性豊かな男性だ」と確信したのです。

 

それから母は毎晩彼とメッセージをやりとりして次第に仲良くなりました。

すると向こうから熱烈に

「愛するあなたのためには何でもやります」

「あなたのために欲しいものをプレゼントします。ダイヤがいいかな?」

「カナダで会ったら結婚しよう」

とアピールが来ました(全部中国語で)。

 

母は物欲がなくて謙虚で、知的好奇心があるので

「私はダイヤなんて要りません。

ただ養われるだけの人間になりたくないのでとにかく勉強して自立し、

あなたをサポートできる立場になりたいです。」

と送り、来年にはカナダで一緒に永住して英語を勉強したいし

息苦しい日本を出て新たな世界を経験していきたいという話になりました。

 

僕は母がカナダに永住したいとか勉強したいという気持ちを尊重したかったし

僕自身も母と性格が似ていて自分を変えたい欲や海外欲が強くて共感しました。

とはいえ、さすがにまだ知り合って1ヶ月も経ってない相手だから

相手はもしかしたらDV男や気難しい人間かもしれないので

もっと時間をあけて様子を見た方がいいと忠告しました。

 

母も分かっているとは言いつつもパートの仕事で普段からストレスが溜まっているので

夢を見がちになってしまい、次第に相手に夢中になっていきました。

 

そしてちょうどお盆に入る頃(知り合って1ヶ月後)に彼から母にメッセージが来ました。

輸送船がトラブルに遭ってしまい、インドのある小さな島で座礁したとのことです。

いわゆる海難事故ですが不運なことに半径300mほど先に海賊船があるという反応があり

座礁した船を修理している無防備な状態で海賊に襲われる危険があるんだとか。

 

母は彼の身を相当心配していたのですが、翌日にまた連絡が来て

「海賊に襲われると危ないので私の貴重品を預かってほしい。

私は妻が亡くなっていて身寄りもなく、もう60歳定年でこの航海が最後を迎える。

あなたしか頼れる人がいないので国際宅配で私の貴重品を受け取ってくれないか。

定年を迎えたらカナダで一緒にのんびり過ごそう。」

とのことです。

 

母は彼を心配していたので快諾しました。

その後に母の携帯に一通のメールが送られ、

タイの国際配送業者が配送料として78万円を要求してきました。

母はびっくりしましたが今後の彼との関係を考えると悪くない投資だと思って送金しました。

 

すると翌日に今度はまた同じ業者から「高価なものなので保険料が必要です」と言われ

180万円ほど請求されました。

母はさすがに「なぜ後から追加で大金を請求してくるのか。これは明らかにぼったくりだ」

と業者に返信しました。

 

僕も母もかなりこの業者を疑っていて、そもそもなぜインドでの事故なのにインドの業者ではなく

タイの業者なのか甚だ疑問でした(インドとタイは地理的にだいぶ離れているはず)。

ただ、僕はタイの空港が東南アジアの中心になっているという知識があったので

おそらくタイが周辺エリアの一帯を管轄しているのではと思っていました。

 

母はというと、

「タイの配送業者は荷物に貴重品が入っているという弱みを握って

あえて高額請求している。荷物の持ち主が金持ちであることでカモにしているだろう。

彼が現地で配送業者に『これは大事な貴重品だから』と強調したからつけ込まれていて

彼は悪くない。もしかして海賊と配送業者がグルになっているのでは?」

と疑っていましたが、業者とやりとりしていくうちに

 

「彼の荷物はおそらく相当高額なものが入っているからこんなに請求されるのかも。

彼の言う取引先をネットで調べたらイスラム系の大きな会社だから抱えている額はかなりのものだろう。

だからこの配送業者は悪くない。

そもそも一度に全ての金額を提示してもらえるなんて考えが日本の常識にとらわれているのでは。

貴重品を守る一生懸命な業者さんにぼったくりだなんて突き返して申し訳ないことをしてしまった。」

と思うようになり、

 

180万円を送金してしまいました。

 

するとやっとタイの業者によって発送が行われて追跡サービスも一緒に送られました。

この追跡サービスを見て母も完全に信用してしまったそうです。

「追跡サービスが嘘をつきようもない」と。

 

すると翌日に福岡空港着の知らせが来ましたが、

税関に止められて360万円ほどの請求をされました。

母ももうこれで最後だと思い、友達から借金して振り込みました。

「これでようやく届くはず。これ以上請求されないことを願う。

荷物が届けば彼が立て替え分を返してくれるから大丈夫。」

と一息ついていました。

 

僕はさすがに危険しか感じなくなり、

「本当に彼は返金してくれるの?突然連絡が途切れたらうちは終わるよ?

そんな簡単に人間を信用してはダメ。」

と警告しましたが母は

「彼はそんな小さな額で人を騙すことはしない。

だってこんなに輸送費のかかる貴重品の入った荷物があるんだから、

輸送費を払わないために高額の荷物を犠牲にすることはないはず。」

と言っていました。

 

そして翌日にようやく荷物が来ると思ったら全然来なくて、

福岡空港から来たメールが「税金のため800万円が必要です」とのこと。

僕も母も言葉が出ませんでした。

 

母はそれでもなんとか工面すると言ってまた他の友達からお金を借りようとしていました。

というのも、

「荷物(金庫)が届いたら荷物の暗証番号を彼が教えてくれるからそれですぐに返せる」と。

 

僕は破産を覚悟しつつ母にかなり警告しました。

「そもそもなぜ税関で相当な額が必要なことを想定して前もって彼は教えてくれなかったのだろうか。

海外で船の仕事をしているならこんなの想定内のはず。

なのにそれを言わないでいきなり高価な荷物を送って立て替えさせるなんて非常識でしかない。

こんな人間と関わっちゃいけない」

と言いました。

 

とはいえ、ここまで来てしまったので母も引き返せないのでしょう(心理学の「サンクコストの呪縛」)。

800万円をどうやって集めるかの算段もないまま母は手当たり次第に友達からお金を借りようとします。

200万円は集められたからせめて先にこれだけでも送金しようとしたところで

運よく、ある裕福な友達が母を引き留めてくれました。

ようやく母は目を覚ましたのです。

 

その友達(日本人)が母に話したのは

  • 税関がそんな金額を請求することはない
  • 税関で本当にそんな請求があったら前もって電話で連絡が来るはず
  • 配送業者も税関関係者も全てなりすましの可能性が高い
  • そもそも荷物は存在するかどうかも分からないし、請求がエスカレートしていつまでも届かないことが考えられる
  • もし福岡空港に直接出向き、その場で荷物を開けて800万円を支払ったとしたら現金を入れてる時点で捕まる
  • 最悪の場合、荷物を開けて麻薬が入っていたら関係者として捕まる
  • というかネットで知り合った赤の他人に請求すること自体がおかしい
  • 船の貴重品を一個人に委ねるなんてありえない

といった内容です。

 

また、他の友達(中国人)も実は国際ロマンス詐欺に遭った経験があるようで

その友達は900万円も騙し取られたそうで、母の電話相談で忠告してくれました。

 

とはいえ、これまでに払ってきた分を累計すると

600万円以上もこの一週間で失ってしまいました。

 

うちの貯金が尽きるくらいならまだいいですが、母は360万円を友達から借金しています。

しかも800万円請求のときに200万円を先に支払っていたらもっと悲惨なことになっていました。

金銭面だけでなく、母が夢見ていたカナダ移住も全ては夢物語に過ぎなかったのです。

 

現在母はひどく傷つき憔悴(しょうすい)している様子なので僕はあまり責めないようにしています。

疑り深くて賢い母でさえも正常な判断ができなくなるまで追い込まれたのですから。

 

決して他人事ではいられない理由

母の身に起こった国際ロマンス詐欺については非常に憤りを感じています。

しかしそれと同時に詐欺のレベルが巧妙化していて

頭の良い人でも騙される時代になったことに恐怖を感じます。

 

冒頭でも話しましたが、

SNSやネットの普及によって国同士の距離が縮まってきています。

  • 外国人と繋がりやすくなった
  • ネットで翻訳できるようになった
  • 海外送金が手軽にできるようになった
  • 国際恋愛や国際婚が珍しくなくなった

という背景と

その環境に慣れていない中高年(主に40代や50代の独り身女性)

が情報弱者として被害に遭いやすくなっています。

特にこの年代は子育てを終えて一息ついて新たな出会いを求める傾向にあります。

 

あなたが中高年だったら本記事をきっかけに自分が気をつければいいだけですが、

僕みたいに身内が国際ロマンス詐欺に遭うことだって十分にあります。

日本では熟年離婚も少なくないですし、日本自体が息苦しい社会なので

海外に興味をもって無防備な状態に晒される危険があります。

 

日本に限らず、アメリカでは国際ロマンス詐欺が社会問題となっていて

英語をネイティブ並みに使いこなす詐欺師が普通にいるようです。

実際、私の母は詐欺師の中国語力に信頼感を持ってしまいました。

 

このことについて母に話を聞くと、

「彼の中国語はかなりレベルが高いけど、日本人が使う中国語感は多少あったので

完全ネイティブの自然な中国語ではない。すごく絶妙だった」

とのこと。

これだけ詐欺のクオリティが高ければ、詐欺にかかる人がバカであるとは言い切れません。

 

日本人女性は海外や外国人に憧れを持ちやすい感じがしますし、

日本在住の中国人(中国人に限らず海外出身の)女性は日本の税関システムが分からなかったり

日本語の説明がしっかりと読めなかったりするので危ないです。

 

この国際ロマンス詐欺は本当に皆さんの身内にも起きてほしくないです。

なぜなら被害者本人がかなり傷つくから。

  • 信頼していた人に裏切られて人間不信
  • 夢が全て虚無だったという絶望
  • 詐欺に引っかかった自分という羞恥心
  • 周りの友達や家族との関係崩壊
  • 友達や家族のお金を溶かしたという罪悪感
  • 多額の損失と負債
  • お金がないことによる精神不安
  • 将来(老後)に希望を見出せなくなる

パッと思いつくだけでもこんなにネガティブな感情に支配されます。

人によっては耐えきれなくて自殺することもあるかもしれません。

 

詐欺師を捕まえようにも海外にいる以上、日本の警察が捕まえることは非常に難しいです。

お金が返ってくる望みは全くないと言っても過言ではありません。

 

詐欺に詳しい僕と疑り深くて賢い母でさえもこんな詐欺に巻き込まれるのですから

他人事にせず身内に警告しておきましょう。

 

特に本記事の初っ端にある「この記事は以下に当てはまる人にオススメです。

に当てはまる方は要注意です。

 

かなり当てはまる人がいると思いますので。

 

願わくは本記事をあなたの身内の方にも読んでいただきたいです。

 

まとめ

  • 国際ロマンス詐欺とは
  • 母の身に起きた悲劇
  • 決して他人事ではいられない理由

今回は国際ロマンス詐欺の手口と経験談について話しました。

いつもよりもかなり生々しくて深刻な話題になりましたが、

少しでも被害者が減ることを願っています。

 

国際ロマンス詐欺に限らず、

ネットや交流会で知り合う人にも詐欺師が普通にいるので用心しましょう。

以下の3つの記事で僕の知見を盛り込んで解説しております。

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